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久しぶりに
短編小説「花火」




あれは、何年前の夏だったろうか。

スピネル様の突然の思いつき――いつものことだけれど――で、花火をすることになった。

クォーツ邸の中庭に召集されたケイトとクライドを、スピネル様と私と弟で出迎えた。

明かりは中庭の中央と四隅に灯った蝋燭のみ。

屋敷の明かりは全て消していた。






2時間ほど、皆で騒いでいたと思う。


ケイトと弟が大はしゃぎで、スピネル様が用意した様々な花火をどんどん消費していった。


2人がクライドに背後からネズミ花火で奇襲をしかけ、電撃を喰らったりもして。


私もそんな2人にススキ花火でからかったりして。


一緒になって大騒ぎして、スピネル様もそんな私達を見て終始満足そうに笑っていた。



最後にスピネル様の打ち上げた花火を見ながら、スイカを食べた。










そのうち、まだ幼い弟がコクコクと船を漕ぎはじめたので、部屋に連れて行った。

戻ってくると、何時の間に取って来たのか、スピネル様がクライドを捕まえて晩酌につき合わせていた。






私が戻ってきたのに気づいたケイトが、2人分の線香花火を持ってきた。

「お疲れさん」

片方を差し出され、それを受け取る。

「やらないのか?」

しかし、なかなか火をつけようとしない私を不思議に思ったのか、ケイトが首をかしげた。

「線香花火って…」

火のついていない線香花火をつまみ、クルクル回し、視線をそれに固定したまま、つぶやいた。

「キレイに咲くことができるのに、どうしてすぐに消えてしまうのかしら?」

「ん?お前そんなに線香花火好きだったのか?」

ならもっと持ってこようかと、体の向きを変えるケイトに、私は少し笑み、首を振った。

「この子だけでいいわ。別に好きなわけじゃないし。むしろ、私を照らすにはショボすぎよ」

それまで固定していた視線をはずし、おどけたように笑ってやると、ケイトは肩をすくめた。

「そーかよ」

そしてケイトは突然しゃがみ、私の線香花火に人差し指を当て、火をつけた。

「あっ・・・」

思わず上がった声は、何に対するモノだったのか、自分でもよく分からなかった。

しかしケイトはそれに気づかなかったように自分の分にも同じ様に火をつけた。

「確かに、コイツらは最初だけだな。威勢がいいのは」


先端の火玉から閃光を放ちながら花を咲かせる、小さな存在。

・・・しかし、上がってくるうちに衰えていく、その儚い灯り。



「でもあんまり長くても、ありがたみって言ったらちょっと違うけど、なんか、面白くないだろ?」

「そうかしら?」

「そりゃあやっぱ、少しの間だからこそ見ていたいってのはあるんじゃねぇの?」

言われて、視線を落とす。

束の間の光だからこそ、輝く。

「それに、コイツ結構難しいだろ?知ってるか?45度くらいが一番安定して燃えるらしいぞ?」

そんなことを言いながら、器用に角度を調整するケイトを見て、私は口元を緩め、彼の隣にしゃがみこんだ。


「そうね。貴方の視線を独り占めしちゃうくらいなんだから。案外強敵だわ」

いつもの、彼が言うところの「悪魔の笑み」を浮かべ、横顔を覗き込むと、彼は溜息を落として言った。

「俺にそんなの通じないぞ?」





そう。いつも彼には通じない。

自業自得ではあるのだけれども。

でも、他とは違う感情がそこにあることを、彼が解るのは何時になるだろう。

最も、悟らせる気はないのだが。





「ま、たった一瞬でも人を惹きつけて魅せつけれるってのは、コイツも凄いと思うけどな」

線香花火の話だ。

結局彼の視線はずっとそこに注がれていた。

「・・・そう、ね」

懸命に光を放つソレ。


私はソレが嫌いだった。

ただでさえ他に比べて地味だというのに、あっという間に散ってしまい、ボトッと落ちてしまうさまは見苦しいから。

そこにあの人を重ね、冗談じゃないと、思ったから。

そう、ずっと思っていたから。




それでも、彼を惹きつける力があるわけだ。

2つ並んで、束の間の自己を主張する灯りを見つめながら、私は少し、この子についての考えを改めた。






































あとがき

いや、別に・・・。
ただ単に夏だから、それっぽい小説を書かなきゃなぁとか思ってたいただけです・・・
だってここ一応小説中心ですよ!?
最近思うようにネタが浮かばなくて、浮かんでもなかなか最後まで書けなくて、全然進まないんです。
コイツも昨夜書いたというのに、更新しようと打ち始めたらなんか最後の方全く違う話になってるし。
っていうか、私はどうしても意味深、というか、シリアス?というか、なんかほのぼのとかギャグとかにはできないようです。
中学のときはまだほのぼの書けてたのになぁ・・・。
ギャグは昔から無理だったけど。



本日リンクにアキのブログを追加しましたw
ずっとしていなかったことに最近気づいて・・・(汗
そしたらなんと相互記念に坊ちゃんの絵を描いてくれるとかwwww
ケータイの写メで送られてきたとき、一瞬心臓が止まりましたよww
思わずその場で悲鳴を上げて崩れ折れました。
とりあえず隣にいた母が何事かと振り返るくらいに。

でも私から献上できるものがなくて・・・。
ホントにスンマセン


明日は10時から代ゼミ行ってきます。
ついでにローソンあたりで昼飯買って、他はラタかなw
でも坊ちゃんが明日あたりうpと聞いたので、PCもチェックしなくてはっ!!

あ~、本編もなんとかしなくちゃ・・・。
とりあえず、1章は頑張って今年度中に終わらせてみせる!
じゃないとここに上げてる2章が放置、だもんね・・・。

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【2008/08/16 21:33】 | スペリニア | コメント(0)
クリスマス
クリスマス用短編小説




「雪・・・?」

街を歩いていると、視界にチラつくモノに気づき、彼は空を見上げた。

灰色のどんよりとした雲を背景に、チラチラと白い雪が降っている。

今年は少し暖かかったとはいえ、もう冬だ。

ここ最近急激に冷えていた。




街は赤と緑で飾り付けられ、人々で賑わっている。

どこかの“セル・パージ”―――“地球”といったか―――の有名な宗教の祭りならしい。
                     コ コ
あそこは分岐世界が多いから、この世界でも似たような文化がよく入ってくる。

まぁ、時軸が違うから、こっちではそれっぽい時期になんとなく盛り上がってるだけだが。




「今日はありがとう。とってもおいしかったわ」

と、ある店から2人の男女が出てきた。

女は誰が見ても惚れ惚れするほど美しく、やわらかな笑みを浮かべる。

白い肌に鮮やかな若草色の髪が栄え、淡いピンクのドレスを身に纏う姿は別世界のようだ。

一緒にいた男は赤くなって「そ、そんな・・・」と俯く。

・・・なかなか気弱なヤツらしい。

「こ、これ、どうぞ!」

「あら、もしかしてこれ、スレイナのパール?こんな高価なもの・・・」

(やっぱりな。どっかのボンボンか・・・)

「い、いいんです!受け取ってください!」

(あ~、まんまとハマッてやがるぜ)

「だから、その・・・もし、よければ、また・・・ご一緒に・・・」

(にしても、はっきりしねぇヤツだなぁ)

「ふふふ、ええ。わたくしでよろしければ、いつでもお誘いくださいね」

(まったくアイツはいつもいつも・・・)

「じゃあ、これはわたくしからの、少し早いクリスマスプレゼント」

(お、おいおい!?)

女はその男の頬に軽く口付けた。

男の顔は耳まで真っ赤で、口をパクパクさせる。

「このイヤリングのお返しには、足りないかもしれませんが・・・」

「と、とんでもないです!!あ、ありがとうございました!」

(・・・なんか、おもしろくねぇ)



男が天にも昇りそうなほど軽く去るのを女が見送ったところで、彼は深く溜息をついた。

「おまえ、いつも『あんな事』してんのかよ」

「なーに今更言ってんのよ。それよりこれ見て!スレイナの本物の真珠よ!?」

よほど嬉しいのか、かなり興奮して、頬が上気している。

「そっちじゃねぇよ。おまえがいつも男に貢がしてんのはよく知ってる」

「人聞きが悪いわねぇ。いいじゃないの、別に。あっちは気づいてないんだから」

ったく女ってヤツは・・・。

面白くない、が、さっきの男に同情したくなる。

「だからな?ソレはまぁ、おまえがちゃんと(?)ボンボンだけ狙って、まぁ、恐らくは、多分、きっと!ある程度の限度を考えてやってると信じることにしてだなぁ・・・」

腕を組んでかなり信用度の低い前提を力いっぱい言ってみる。

・・・まぁ、今はそれはどうでもいい。

チラと自分より2つ下の彼女を見る。

あきらかに眉をよせて、訝しげにこちらを見ている。

不満そうだなぁ、オイ。

「おまえも女なら、そんな簡単に男になあ・・・」

なんか言いながらイライラしてきた。

それを彼女も気づいたのか、クスッと笑った。

「あら、もしかして嫉妬してるの?」

先ほどの不満顔とは一転しておかしそうに笑う。

「ば、バカ!んなわけあるか!・・・俺は幼馴染としてだなぁ」

「ふふふ、かわいいわねぇ、ケイトったら」

「ジャスミン」

傍から天使の笑みと称されるソレで、笑う彼女の名を、彼は低い声で呼ぶ。

「心配御無用よ。ああしてあげれば、男は皆骨抜きになって、おいしい食事も奢ってくれるし、たくさん貴重な魔晶を貢いでくれるじゃない?もし何かあっても、私がその辺の男に負けると思って?それで用がなくなったら、さよならよ」

天使なんて言ったのは何処のどいつだ。悪魔の笑みで言い切るこの女は間違いなく魔女だ。

コイツを慕っているヤツは腐るほどいるが、この本性を知っちまったらもうダメだな。

きっとショックで再起不能だ。

・・・「知らぬが仏」、いい言葉だ。ちなみに知っている「男」は俺ともう一人だけ。

彼は盛大に溜息をついた。




「そうだ、ケイト、ちょっと付き合ってよ」

「・・・おごんねぇぞ」

美女に腕を掴まれてせがまれようが、相手がコイツなら話は別だ。

彼は低い声で答えた。

「あなたたちだけは、引っかかってくれないのよねぇ」

「たりめーだろ。何年の付き合いだと思ってんだよ」

「まあいいわ。モチロン、そんなのじゃないもの」

一転、彼女は再び腕をひっぱる。

「あ、こら!」



すぐにどこかの店に入ると思われたが、予想に反して彼女は街を素通りした。

さすがに寒い中、コートを着ているとはいえ彼女の整った顔は白く、対照的に鼻の頭と耳はほんのり赤い。

「ちょっと待て」

「え?・・・ちょ、ちょっと」

振り返ったとたんに被せられたのは、先ほどまで彼の着ていたジャケット。

人肌の温もりが残ったソレに触れた途端、じんわりと体が温まっていくのがわかった。

「着とけ。どこまで行く気か知らんが、ソイツならまだ温かいだろ」

「コレ、もしかして・・・」

その温もりは、ただの人肌の名残ではなく、彼の『火』の魔力。

「ホラ、行くんだろ?」

「ありがと」

彼女はニッコリ笑ってまた歩き出した。




「ここよ」

そういって彼女が立ち止まったのは、町はずれにある小さな泉。

真冬だというのに、水は凍りつきもせず、魚が元気に泳いでいた。

「ここ、おまえの?」

「そうよ」

ここに湧いてくるのは、ただの水ではない。

湧き出る水には馴染み深い魔力を感じた。

彼女がそこにしゃがんで覗き込むと、彼女の左耳のイヤリングになっている桜色の宝玉が淡く光る。

水面は揺れ、次の瞬間には数え切れない宝石の装飾品や貴重品が映し出されていた。

そこに先ほど貰ったばかりのスレイナの真珠のイヤリングをゆっくりと泉の中に落とす。

「ここにあるヤツ全部、おまえが男落として貢がせたやつか?」

半ば呆れながら言うと、彼女は振り返らずに小さく笑った。

「うふふ、随分集まったでしょ?全部一級品の魔晶よ。・・・でも、まだ足りない」

「・・・昔っからおまえが魔晶集めてるのは知ってたが、集めてどうすんだ?」

「さて問題です!私があなたをここに連れて来たのはなぜでしょう」

「おい・・・」

あきらかにはぐらかされた。・・・ま、いいけどな。

「知るか」

「もう、つまんないわね。ちょっとはノリなさいよ」

腕を組んで立ち上がると、彼女は拗ねたように少し頬を膨らましてみせる。

「で、何なんだよ?」

「コレよ」

再び彼女が泉を振り返ると、水面から細し水柱が迫り上がってきた。

その水柱の先端には、小さな箱がのっている。

彼女がそれを取ると、水柱は再び泉に戻り、その箱は全くぬれていない。

「何だ?」

片手にのるくらいの赤いフェルトの小さな箱は、緑のリボンで飾られている。

手渡されたソレを、訝しげに見る彼に、彼女は笑った。

「私からのちょっと早いクリスマスプレゼントよ」

さっきもそのフレーズを聞いた気がする。

「ほら、さっさと開けてみなさい」

促されるまま開けると、箱の中には親指ほどの大きさのギター。

「お、おいおいコレ!?」

驚いて彼女を見ると、澄んだブラウンの瞳とかち合う。

「ティルローズの超高級と称される『セレーニ』。パーズナル中探したって、7台しかないわ」

イタズラに成功した子供のような笑みを浮かべ、彼女はいうが、説明されるまでもなかった。

彼がソレに手をかざすと、引き寄せられるようにソレは浮かび、次の瞬間には通常サイズになる。

「マジかよ・・・いいのか?こんなの、いくらおまえんちでも・・・」

彼女の実家は音楽系一般を牛耳る大家で、楽器の高級ブランド『ティルローズ』もその関連会社の1つだ。

しかし、その家における彼女の立場は少し厄介でもある。

だからこそ、この王都レッツリングにて、スピネル=クォーツの下で世話になっている。

「いいのよ。気にしないで」

彼女の笑顔と、ずっと欲しかったモノを順に視界に入れ、その弦を一度だけならす。

「サンキューな。ジャスミン」

子供のように無邪気に輝いた笑顔で彼が礼を言うと、彼女はいっそう微笑んだ。

「どういたしましてwお返しはソレンテルのルビーのネックレス(推定500万ディラ)でいいわw」

「・・・へ?」

「うふふ。ヨロシクねw」

「はぁ・・・・・・・」

そうだよなぁ。相手が相手なんだよなぁ。

もっと警戒するべきだったんだ。クソッ俺としたことがっ!

「『ブリューナク』第一師団の副官殿でしょう?」

この魔女め・・・。

もう一度手の中の『セレーニ』に目を落とす。

一度手にしてしまったコイツを再び手放すなどできようか。

「はぁ。わかりましたよ!買ってやろうじゃねぇの!」

もうヤケッパチだ。

パーズナル中で7台のコレを手放すなんて、結局はできるはずがないのだ。

クソッ。




その代わり、アイツがどうしてこんなに魔晶を集めたがるのか、望みの数がそろったときには、絶対聞かせてもらうことに決めた。















というわけで、クリスマス用に短編を1つ。
ちなみに時々出てくるオリジナル設定のヤツです。
そのうち詳しい設定なんかも載せようかとw

今日は美術部の連中とクリスマスパーティ(?)に行きました。
レストランで夕食食ったら食後に水でお腹一杯になったっていう・・・。
なんとも間抜け。
おかげで今ちょっと気分悪いです・・・。
クソッ!


【2007/12/24 20:29】 | スペリニア | コメント(3)
明日だってよ。ヤバすぎだろ!?
といいつつ、また短編小説UPしてみたり。

だって授業中書いちゃったんだもん!!

ちなみに昨日の設定ねw








「エーリクッ!!」

突然少女がノックもなしに入ってきた。



自室でボ~ッとしていただけだったが、少女は構わず部屋に入り、ベッドにパフッと腰をおろした。

「あたしね、家出してきたの!」

「・・・(また突然だな)」


「だって、コーカがうるさいんだもん!あーしろこーしろってさ!あたしがすることにいちいちケチつけるんだよ!?アレはダメコレもダメ!?かったくるしいたら!!」

「……(お前がそんなだからだろ)」

母親代わりでもある紅華にしてみれば、てまりをきちんと躾けたいにきまっている。


「なーんでコーカと一緒じゃないといけないワケ!?21なんてもうオバチャンじゃん!」

「……(21でオバチャンか)」


「エリクだって、そう思うでしょー!?」

「……(聞かれても困る)」


「だいたい何でここには子供がいないのよー!?」

「……(『ここ』を『どこ』だと思ってるんだ…?)」


「あーもう、つまんないつまんないつまんなーい!!」

「……(あっ)」


「ねー、エリクー、私ここに引っ越してもいい?」

「…無理」

「えー!?」

なんでー!?と騒ぐてまりの後をエリクはゆっくりと指差した。

てまりがバタッとベッドの上に倒れこむようにしてその指の先を見ると、てまりが入ってきたドアに背をもたれさせた紅華が、いつの間にか無表情で立っていた。

「きゃうっ!?」

「てまり、帰るよ」

「は、はあい・・・」

「それから、今日はメシ抜きな」

「そ、そんなぁ!!」




「……(やっと静かになった)」












きっとそのうち本編もupできると信じてます。
無表情の紅華は怖いんですよー。
いつもからそんなに表情ある方でもないけど。
てまりが破天荒すぎるからなぁ・・・。

【2007/09/12 20:07】 | スペリニア | コメント(0)
子規さんヤバイ
でもそんなの関係ねぇ!!(ォィ

久しぶりに化学の授業中、短編小説書いてました。

分類的には一応初代オリジナル。

ルーズリーフ表一枚で終わる短さ。

暇な人はお読みください。



お題はカエル








「あっめあっめふっれふっれ、かあさ~んが~♪」

少女は上機嫌だった。

土砂降りの中、傘も差さずにスキップでもしそうな少女の右手は、何かをつかんでいた。



「こっおかー!ただいまー!!」

「お帰り。どうしたんだ?やけに上機嫌だな?」

すごい勢いで入ってきた少女に、紅華と呼ばれた女は振り返る。

「って、ずぶ濡れじゃないか!風結界張らなかったのか!?」

「だって、メンドイじゃん」

髪から服から雨水を滴らせながら、少女は笑った。

「部屋を水浸しにするな。風邪をひいても知らないぞ、てまり」

紅華は呆れてため息をつく。

「こんなのすぐ乾くモーン!」

言うと、てまりと呼ばれた少女は左手を自身の頭上で一回転させた。

突如、突風がてまりを包み込み、次の瞬間にはてまりの髪も服も完全に乾いていた。

「あ、そうそう♪コーカに見せようと思ってね、てまり、持って帰ったのー☆」

そういって、てまりがずっと握り締めていた右手を広げる。

「これ、カエルか?死んじまってるじゃないか」

「あ、ホントだー。ピョンピョン跳ねてとってもおもしろかったからつかまえたのにー」

紅華が指摘すると、てまりはカエルの死骸の後ろ足をつまんで、つまらなそうにぶらさげる。

「風を送り込んでやらなかったのか?」

「どうして?」

「空気がなければ、カエルだって息ができないだろう」

「ふーん、ま、いいや。コレもういらない。コーカにあげる」

「じゃ、火葬するよ」

差し出されたカエルの死骸を受け取り、少しだけ魔力を込めれば、カエル一匹燃やすには十分だった。

カエルは灰も残らず消えた。

「てまり、生き物で遊んで動かなくなる度に私のところに持ってくるのはやめな」

「えー、前はカマイタチもダメっていったじゃーん」










なんていう、ちょっと無邪気すぎて残酷な少女のお話。
ホントは生き物で遊んじゃいけませんよ。

【2007/09/11 20:41】 | スペリニア | コメント(0)
テスト前だってのに・・・
期末前だというのに、勉強とやらをさっぱりしてません。(いつもだけど

まぁ、そんなもんは置いといて。

久しぶりに小説を。短編だけど。

しかも初めてUPします。初代オリジナル設定のヤツ。

そのくせコレかよ的な、ね。

メインっちゃあメインだけど、一番のメインが出てきてないし・・・。

ま、いいや☆






お題「めがね」


「なるほど。それでまた負けちゃったのね」

「オレは負けてないっ!!」

少年は包帯の巻かれた身体を起こして、少女に食って掛かった。

「はいはい。そういうことは、せめて10分はもつようになってから言ってくれるかしら?」

「うっ・・・」

少年は、2才年下の少女にいたいところをつかれて押し黙ってしまう。

その間にも少女は実に手際よく手当てをしていく。

「だいたいねぇ、クライドに勝とうっていうのがムリなのよ」

「そんなの、やってみないとわからないだろ!?」

「全274戦、274連敗。何言ってるのよ」

「クソッ!」

容赦のない少女の言葉に少年は思いっきり拳を壁に打ち付ける―――が、その衝撃は包帯の巻かれた右手の神経を通して脳に激痛を訴えた。

「いってええぇぇー!!!」

「もう、人の仕事増やさないでちょうだい」




「よおケイト。また酷くやられたなぁ」

「クォーツ先生!?」

そんなとき突如姿を見せたのは、スピネル・クォーツ。少年――ケイトの師であり、神聖王国トレットの王立騎士団“ブリューナク”を指揮する若き女団長である。

「スピネル様、またそのようなところから・・・。困ります。ここは“ヒール・アセンブル”。衛生第一なのですから」

まるで悪戯っ子のような笑みを浮かべた団長は、窓枠から容易に室内へと侵入を果たす。

「そう堅いことを言うな、ジャスミン嬢。どうせコイツしかおらんだろう」

そうして少女――ジャスミンの若葉色の長い髪の上に優しく手を置く。

こうした気さくさのおかげで彼女は部下からの人気も高く、信頼も厚い。

もちろんそれだけでなく、外見の端麗な容姿からは想像もつかないが、恐らくこの国一番の強さを誇ってもいる。

腰ほどまである艶やかな赤髪の高いポニーテールと、神速とまで言われるスピードによって付けられた異名。
クリムゾンガスト
『紅蓮の突風』


「ところでケイト」

「何スか?」

少々すねたような口調で返すケイトに、スピネルは僅かに苦笑をもらす。

それも一瞬。打って変わってニヤリと口端を吊り上げる。

「クライドに勝ちたいか?ケイト」






  クライド・ベルセルム

わずか12歳で王立騎士団“ブリューナク”に最年少で入団。

その若さに合わない冷静さと、機転の良さから、今は16歳とまだ経験をつむ必要はあるが、将来的には参謀を目されている。

――というおのが表向き(実際にそうでもあるのだが)であるが、彼にはもう1つ、しかしこの国では最も重要な役目があった。

それはケイトも同様で、2年前からこの王都“レッツリング”でこうしているのも、その役目故だった。

だから2人も面識を持っており、まだまだ未熟なケイトは、上京してスピネルから指導を受けながら、ああやっていつも兄弟子に挑んでいるのだった。

―――― 一度も勝てた試しはないわけだが。





「今日もですか?」

「絶対勝つ!」

「自信満々ですねぇ、いつもですが」

「今日は絶対勝つからな!」

「ふぅ。いえ、いいことだとは思いますよ?さ、始めましょう」

表情だけは人好きのする笑顔で快諾。




そして始まった試合を、ジャスミンはスピネルと共に傍らで見ていた。

ちらりと隣に立つ尊敬すべき(ハズの)女性を見ると、いかにも楽しそうに弟子たちを見ていた。―――完全に遊んでいる。

「やあ!!」

気合一発。先手必勝とばかりにケイトは駆け出した。

しかしクライドは動かず、構えもせずに眼鏡をクイッと直し、静かに『視』る。

距離が縮まるにつれ、ケイトの周囲に高密度の霊気が顕現する。

ケイトの魔力が高まり『火』の『気』へと変換されているのだ。

変換する『気』を選ぶことはできるが、基本的に自分の性情によって特化する属性は自然と決まる。

彼の性情は『火』だった。

そのまま突っ込んできた炎が纏った拳をクライドは最小限の動きでかわし、勢い余って前につんのめるケイトの軸足を払う。

――と、その状態からケイトは持ち前の運動神経でとっさに右手を地面につき、左手に集中させた炎をクライドに向けて、一気に放つ。

しかしその炎はクライドに届く前に突如発生した小さな放電によって小爆発を起こして掻き消され、目を焼くような光によって瞬時視界が利かなくなる。

それは、近距離で受けたクライドより、小さな爆風さえも味方にして側転で態勢を立て直したケイトの方が有利だった。

そして視力の戻りきらぬうちに強烈な回し蹴りを出した―――が、それは予測していたらしく、逆にその足を捕らえ、零距離でクライドの魔力が変換した『気』が放電を起こし、ケイトの身体を駆け巡る。

「あああぁぁぁ!!!」

『雷』―――それがクライドの性情だった。

つかんでいた足を離すと、ケイトは身体に力を入れることもできずに、その場にくずおれた。

クライドは何事もなかったかのようにその場に立ち、眼鏡のふちに手を当てる。

(ふむ。術の使いどころは悪くない。――それにしても、成長が早いですねぇ。魔力の変換速度が上がっています)

ふと傍らで見物している師を見やり、クライドは小さくため息をつく。

(また何を考えているのやら・・・。何か入れ知恵をしたようですが―――)
  
あの人の考えは誰にもわからない。早々に決断を下し、クライドは改めて倒れているケイトを見やる。

死なない程度の手加減はしているが、神経は完全に麻痺しているだろう。

―――クライドの手合わせは容赦がなかった。




(あぁ、またやられちゃって・・・。本当にあんな方法で勝てるのかしら・・・)

しかも本日は開始から2分と経っていないのではなかろうか。

ジャスミンは昨日のことを思い出す。



『クライドに勝ちたいか?ケイト』

そう言ったスピネルの顔は、いかにも何かをたくらんでいるというものだった。

「何か方法があるのか!?」

しかしケイトはそんなものには気づかず、顔を輝かせて聞いた。

「ああ。ヤツは確かに強い。私が教えた中でも実力・才能共にトップクラスだ。―――だがしかし、ヤツにも弱点がある」

「何ですか!?」

「それはな・・・」

そこで一層笑みを深くして、『紅蓮の突風』
              ブレイズブラスト
―――またの名を『地獄の爆風』は、それはそれは楽しそうに言ったのだった。





たっぷり30秒待ってから、動かないケイトを見やり、ジャスミンを呼ぼうと背を向けた。

瞬間、膨大な量の『火気』を感じてハッと振り返ると、何時の間にやら中腰の状態で両手を地につけているケイトがいた。

「チッ」

「貰ったーーー!!!」

とっさに『雷気』を集めようとするが間に合わず、対してケイトの集めた膨大な『火気』がケイトの足元で爆発し、その爆風で一気にトップスピードにまで達し、クライドに踊りかかった。


まさに一瞬。

「全く。こういうことですか」

やれやれ、まいりましたねぇ。と苦笑をこぼすクライドの身体は今、地面にある。

顔の隣には炎から顕現した刃が地面に突き刺さっている。

上には馬乗り状態のケイトが不適に笑い、左手にある彼の金髪のように輝く太陽光を受けて光を反射させているのは、クライドの眼鏡だった。

「油断大敵ってヤツだよな?」

「はい、まったくです」






『ヤツの弱点、それは―――眼鏡だ』

「眼鏡?」

「ああ。ヤツの視力の悪さは筋金入りでな。あの眼鏡も魔力で作った特別製だ。アレがなければヤツはほとんど何も見えん」



fin.









というまぁ、こんなオチ。
やっぱりちょっと設定変えました。
でもまぁ、ほとんど大差ないからOKかな。
つか、コレの設定全くここで公開してないから、オフの人(の中でも2人)にしかわかんないね。スンマセン。

でも結構気に入ってるんだって。コイツラ。
名前よく忘れちまうケド。(ぇ
クライドのファミリーネームが次また変わってるかもw(wじゃねぇよ
いや、コイツラもメインキャラなんだよ!?
でも最も重要なのが出てきてない・・・。

また気が向いたらこの話更新するかも・・・。
【2007/06/28 16:56】 | スペリニア | コメント(0)
風水月


分岐したブログからメインを経て、放置から一応復活。 なので更新不定期。 主にテイルズとか、SHとか、オリジナル小説とか、夢小説とか、鬱日記とか…etc

プロフィール

月夜

Author:月夜
一応女子大生(笑)になりました。
テイルズ(特にオリDのリオンとジューダス)が好きでアニメや漫画が大好きなSHローランです。
ちなみに更新率は再び極めて低くなることと思います。
そうです。いつもですがスランプ絶好調です←
創作活動としては、オリジナル小説1つと、TOD&D2のリオン&ジューダス相手の夢小説(一部非公開)と、友人とやってる共同オリジナル小説(非公開)です。

一応声優志望なのですが、どうにも地元から脱出しそこねて、いろいろ大変なことになっています。

このブログを今後更新するときはもしかしたら鬱日記が多くなるかも…。

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