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久しぶりに
短編小説「花火」




あれは、何年前の夏だったろうか。

スピネル様の突然の思いつき――いつものことだけれど――で、花火をすることになった。

クォーツ邸の中庭に召集されたケイトとクライドを、スピネル様と私と弟で出迎えた。

明かりは中庭の中央と四隅に灯った蝋燭のみ。

屋敷の明かりは全て消していた。






2時間ほど、皆で騒いでいたと思う。


ケイトと弟が大はしゃぎで、スピネル様が用意した様々な花火をどんどん消費していった。


2人がクライドに背後からネズミ花火で奇襲をしかけ、電撃を喰らったりもして。


私もそんな2人にススキ花火でからかったりして。


一緒になって大騒ぎして、スピネル様もそんな私達を見て終始満足そうに笑っていた。



最後にスピネル様の打ち上げた花火を見ながら、スイカを食べた。










そのうち、まだ幼い弟がコクコクと船を漕ぎはじめたので、部屋に連れて行った。

戻ってくると、何時の間に取って来たのか、スピネル様がクライドを捕まえて晩酌につき合わせていた。






私が戻ってきたのに気づいたケイトが、2人分の線香花火を持ってきた。

「お疲れさん」

片方を差し出され、それを受け取る。

「やらないのか?」

しかし、なかなか火をつけようとしない私を不思議に思ったのか、ケイトが首をかしげた。

「線香花火って…」

火のついていない線香花火をつまみ、クルクル回し、視線をそれに固定したまま、つぶやいた。

「キレイに咲くことができるのに、どうしてすぐに消えてしまうのかしら?」

「ん?お前そんなに線香花火好きだったのか?」

ならもっと持ってこようかと、体の向きを変えるケイトに、私は少し笑み、首を振った。

「この子だけでいいわ。別に好きなわけじゃないし。むしろ、私を照らすにはショボすぎよ」

それまで固定していた視線をはずし、おどけたように笑ってやると、ケイトは肩をすくめた。

「そーかよ」

そしてケイトは突然しゃがみ、私の線香花火に人差し指を当て、火をつけた。

「あっ・・・」

思わず上がった声は、何に対するモノだったのか、自分でもよく分からなかった。

しかしケイトはそれに気づかなかったように自分の分にも同じ様に火をつけた。

「確かに、コイツらは最初だけだな。威勢がいいのは」


先端の火玉から閃光を放ちながら花を咲かせる、小さな存在。

・・・しかし、上がってくるうちに衰えていく、その儚い灯り。



「でもあんまり長くても、ありがたみって言ったらちょっと違うけど、なんか、面白くないだろ?」

「そうかしら?」

「そりゃあやっぱ、少しの間だからこそ見ていたいってのはあるんじゃねぇの?」

言われて、視線を落とす。

束の間の光だからこそ、輝く。

「それに、コイツ結構難しいだろ?知ってるか?45度くらいが一番安定して燃えるらしいぞ?」

そんなことを言いながら、器用に角度を調整するケイトを見て、私は口元を緩め、彼の隣にしゃがみこんだ。


「そうね。貴方の視線を独り占めしちゃうくらいなんだから。案外強敵だわ」

いつもの、彼が言うところの「悪魔の笑み」を浮かべ、横顔を覗き込むと、彼は溜息を落として言った。

「俺にそんなの通じないぞ?」





そう。いつも彼には通じない。

自業自得ではあるのだけれども。

でも、他とは違う感情がそこにあることを、彼が解るのは何時になるだろう。

最も、悟らせる気はないのだが。





「ま、たった一瞬でも人を惹きつけて魅せつけれるってのは、コイツも凄いと思うけどな」

線香花火の話だ。

結局彼の視線はずっとそこに注がれていた。

「・・・そう、ね」

懸命に光を放つソレ。


私はソレが嫌いだった。

ただでさえ他に比べて地味だというのに、あっという間に散ってしまい、ボトッと落ちてしまうさまは見苦しいから。

そこにあの人を重ね、冗談じゃないと、思ったから。

そう、ずっと思っていたから。




それでも、彼を惹きつける力があるわけだ。

2つ並んで、束の間の自己を主張する灯りを見つめながら、私は少し、この子についての考えを改めた。






































あとがき

いや、別に・・・。
ただ単に夏だから、それっぽい小説を書かなきゃなぁとか思ってたいただけです・・・
だってここ一応小説中心ですよ!?
最近思うようにネタが浮かばなくて、浮かんでもなかなか最後まで書けなくて、全然進まないんです。
コイツも昨夜書いたというのに、更新しようと打ち始めたらなんか最後の方全く違う話になってるし。
っていうか、私はどうしても意味深、というか、シリアス?というか、なんかほのぼのとかギャグとかにはできないようです。
中学のときはまだほのぼの書けてたのになぁ・・・。
ギャグは昔から無理だったけど。



本日リンクにアキのブログを追加しましたw
ずっとしていなかったことに最近気づいて・・・(汗
そしたらなんと相互記念に坊ちゃんの絵を描いてくれるとかwwww
ケータイの写メで送られてきたとき、一瞬心臓が止まりましたよww
思わずその場で悲鳴を上げて崩れ折れました。
とりあえず隣にいた母が何事かと振り返るくらいに。

でも私から献上できるものがなくて・・・。
ホントにスンマセン


明日は10時から代ゼミ行ってきます。
ついでにローソンあたりで昼飯買って、他はラタかなw
でも坊ちゃんが明日あたりうpと聞いたので、PCもチェックしなくてはっ!!

あ~、本編もなんとかしなくちゃ・・・。
とりあえず、1章は頑張って今年度中に終わらせてみせる!
じゃないとここに上げてる2章が放置、だもんね・・・。

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【2008/08/16 21:33】 | スペリニア | コメント(0)
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風水月


分岐したブログからメインを経て、放置から一応復活。 なので更新不定期。 主にテイルズとか、SHとか、オリジナル小説とか、夢小説とか、鬱日記とか…etc

プロフィール

月夜

Author:月夜
一応女子大生(笑)になりました。
テイルズ(特にオリDのリオンとジューダス)が好きでアニメや漫画が大好きなSHローランです。
ちなみに更新率は再び極めて低くなることと思います。
そうです。いつもですがスランプ絶好調です←
創作活動としては、オリジナル小説1つと、TOD&D2のリオン&ジューダス相手の夢小説(一部非公開)と、友人とやってる共同オリジナル小説(非公開)です。

一応声優志望なのですが、どうにも地元から脱出しそこねて、いろいろ大変なことになっています。

このブログを今後更新するときはもしかしたら鬱日記が多くなるかも…。

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